
今回は、資産運用の目標設定についてのお話となります。
Contents
資産運用でやるべきことは、2つ
①資産の目標設定:自分がいつまでにいくら稼ぎたいのか
②戦略:現状把握と将来設計
資産運用をするなら、まず上の2つを考えましょう。この2つが完成してはじめて何をすべきかが描けるようになります。
現状把握は比較的簡単ですが、自分に必要な資産を予想するのは簡単ではありません。
しかし、「いつまでにいくら」必要かという、金額と達成時期を明確にしなければ、資産運用の目的地が曖昧で何をしてよいのか漠然としたままになってしまいます。
目標設定をする前に、まず知っておくべきことは、お金とは人生の目的ではなくあくまで手段にすぎないということです。自分がやりたいこと・実現したいことがあって、それを現実化するために必要なお金を手に入れるという考え方です。
お金が主ではなく人生の目標が主で、お金はそれを達成するための手段という位置づけです。
目標設定のために、人生でやりたいことを明確化しよう

つまり、必要なお金を知るためには自分の人生でやりたいことを明確化する必要があります。それが、人生のビジョンとミッションです。
人生の目標はビジョンとミッションに分けて整理できます。「ビジョン」とは自分が人生で実現したいと思っている具体的な目標です。
誰にも、こうなりたい、とか将来の夢といったものがあることでしょう。それを具体化して分類したものがビジョンです。ビジョンのさらに先にあるものが「ミッション」です。
人生の根本的な夢・目標を示す言葉といってもよいでしょう。抽象的な価値観や根本的な考え方などをまとめたものでもよいと思います。
目標は、ビジョンとミッションを意識する
ビジョンとミッションは別々のものではなく、ビジョンの先にミッションがある、というのが理想です。
そうすることで「ミッションの方向性に沿ったビジョン」という関係を作ることができるからです。「何のために資産運用をするのか?」という質問への答えで一番多いのが「老後資金のため」というものです。
誰でも経済的に安定した生活を続けたいという人生のミッションを持っていると思います。
しかし何十年も先の話になると、老後と言っても具体的なイメージがしにくく、また個人差も大きいことから、具体的にいくら必要かを計算するのは難しいのが現実です。
単純計算だと、2000万円が目標になる
厚生労働省の発表する簡易生命表によれば、日本人の男性の平均寿命は約79年、女性は約86年に達しています。
65歳で仕事をやめて年金生活に入るとしても、65歳時点の平均余命は、男性が約18年、女性だと約23年あり、その期間の収入の確保が必要な老後資金と考えることができます。
総務省統計局が2013年に発表した家計調査によれば、世帯主が60歳以上の無職世帯の総支出は月額約24万円です。
一方で公的年金などの受取額は約16万円ですから、差額の毎月約8万円が不足するという計算になります。これは全国の平均値であり、個人差はありますが、まずはこの差額を自分の資産運用によって埋めていくことを考えてみましょう。
月額8万円で年間だと約100万円。これを20年分とすれば、単純計算で2000万円が当面の目標になります。
老後に必要なお金は生活費だけではなく、けがや病気などの不慮の支出もありますが、老後資金は「2000万円プラス自分のライフスタイルに必要な金額」とまず押さえておきましょう。
まずはここまで。一度、必要な資産を考えてみましょう。
すでに2000万円の資産を持っている人はプラスアルファに必要なものは何かを考えてみましょう。
もっと長生きした場合の生活費や、年一回は海外旅行をしたいといったリタイア後の夢なども考慮して算出してみます。2000万円というのは最低限必要な資産金額と言えます。多くの人はこれだけでは十分な資産とは言えないのです。
・資産の目標設定
・稼ぐための戦略
これをまずはじっくり考えてみてください。