
資産運用は、株式や投資信託を購入してはじめることになりますが、その前にやるべきことがあります。
それは、「自分の資産の現状を把握する」ことと
「6つの分類で資産をみる」ことです。
この記事では
・資産運用に興味を持った人が最初にやるべきこと
・6つの資産分類の方法
について書いていますので、当てはまる人はぜひ読んでみてくださいね。
Contents
自分の資産を把握する方法は、2つ

さて、自分の資産の現状を把握する複数の金融機関に口座を持っていると、自分の資産が全体でいくらあるのかを正確に把握しにくいものです。
保有資産を時価(今売ったとき現金になる値段)で把握し、資産のリスク別に分類することで、自分の資産のリスクを知ることができます。
ここから、投資をしていない人・すでに始めている人の2つに分けて把握方法をお伝えします。
方法1.まだ投資をしていない人
銀行預金の計算を行う
まだ投資をしていない人の場合、おそらく資産のほとんどが銀行にあることと思います。複数の銀行口座を持っている人は、それぞれの銀行の預金(普通預金、定期預金)が現在いくらあるのか計算して合計していきます。
銀行の預金残高は通帳の最新の記帳分を使いますが、最近では銀行のウェブサイトでも残高が見られます。毎月の報告書が郵送されてくる銀行もあります。
方法2.投資を始めている人
預金通帳か取引残高報告書をチェック
すでに投資を始めている人の場合まずはデータを集めましょう。
銀行なら預金通帳、証券会社なら取引残高報告書になります。証券会社の取引報告書は、通常は3、6、9、12月の各4半期末に作成され翌月中旬くらいまでには郵送されてきます。
これらを使って自分が現在資産を預けているすべての金融機関を洗い出し、データを同じタイミングで取得します。いま自分がいくらの金融資産を持っているか、すべての資産を同じタイミングで評価するわけです。
データがそろったら、金融機関別に商品別の残高(時価)を確認

この別々の金融機関の資産を6つのグループ(これをアセットクラスと言います)に振り分けていきす。
分類方法は、同じリスクを持つものを同じグループにしていくのですが、最初におこなうのが、資産を株式型と債券型に分けることです。
株式型:株価が変動することによって元本が増えたり減ったりする資産。
債券型:定期預金や債券のように定期的に金利を受け取れ、満期になると元本が戻ってくるもの。
次は、為替リスクの有無による分類をしよう
円建ての資産には為替リスクはありませんが、外貨建の資産は円高になると資産が減り、円安になると資産が殖えます。
例えば1ドル100円のとき100万円分の資金をドルに投資して、1ドル=120円になれば資産は120万円になります。逆に、1ドル=80円になれば資産は80万円に減ってしまいます。
最終的には6つの分類を作る

「株式型・債券型による分類方法」「為替リスクの有無による分類方法」、この2つの分類方法を組み合わせると、①日本株式、②日本債券、③外国株式、④外国債券の4つの資産の種類に分類できます。
さらに、普通預金や証券口座の余裕資金を自動運用するMRF(マネーリザーブファンド)のようにいつでも現金化できる資産を流動性資産とし、5つ目のグループとします。
そして、①日本株式、②日本債券、③外国株式、④外国債券、⑤流動性資産のどれにも当てはまらないものを6つ目のグループとします。
例えば不動産、コモディティ(商品)といった資産がこれに当たります。このようにして資産を「①日本株式、②日本債券、③外国株式、④外国債券、⑤流動性資産、⑥その他の資産」の6つに分類していくのです。
なぜ資産を6つに分類するのか?
資産を6つに分類する理由は、リスク別にグループ化して管理すると自分の資産の全体像をとらえやすいからです。
分類はいくらでも細かくできますが、あまり細かく分類してもリスクの所在がわからなくなってしまうと意味がありません。まずはざっくり6つに分ければ十分です。
投資で最も重要なのは、実はこのアセットクラスそれぞれにどのように資産を配分していくか、要はいくらずつ投資するか、になります。
これをアセットアロケーション(資産配分)と言います。多くの人が勘違いしがちなのですが、運用成績の大半を決めるのは「どの株を買うか」「いつ買うか」といったことではなく、この「アセットアロケーションをどう決めるのか」なのです。
まとめ:資産の把握→リスク分散が非常に大切
最後に、流れをおさらいしておきましょう。
まず、預金通帳か取引残高報告書で残高を把握します。その後、6つにリスク分類をしましょう。
6つの分類とは
①日本株式 ②日本債券 ③外国株式
④外国債券 ⑤流動性資産 ⑥その他の資産
を表します。
このようにすると、自分の資産の全体像をとらえやすくなります。ぜひ試してみてください。